スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
by 我狼堂-PLUS!  at --:-- |  スポンサー広告 |   |   |  page top ↑

四 シンの戦争 4/5

この作品は暴力的な表現、グロテスクな表現を含みます。
ブログトップの注意書きをご一読の上、了承して頂ける方のみ
閲覧下さい。

それでは、続きを読む、から本編をお楽しみ下さい。


シンはそれを見て吐いた。
地獄の中で鬼の所業を見てしまったのだ。吐きもする。

胃の内容物が全部出てしまい、
最後には胃液が出て、シンの口内は酸っぱくなった。
その酸っぱさで頭が回り始め、シンはハッとして、マユの死体を見た。

幸い、いや、ここでは不味い事に、マユは左腕が千切れているが、
まだ人の形を備えていて、肌も髪も他の遺体と比べると綺麗な物だった。

――あの馬鹿共がマユを見付けたとして、一体何を仕出かしてしまうか?
シンには想像も出来ない。

だから、シンは怖くなって、
血だらけのマユの死体を抱いてその場から逃げた。

硝煙と血肉の臭いが焦げ付いた戦場を、
マユの死体を守る為にシンが行く。

それから、シンは誰にも知られる事のない場所に
お守りと一緒にそっとマユを埋めた。

「良かった……」
シンは思わずそう呟いていた。
死んでしまって、寂しい場所に埋めてしまったのに良かったと言う。

悲しい事にその時のシンにはそれをするだけで精一杯だったのだ。

せめてマユの死体だけは誰にも汚される事のない様に。

「だけど、父さん達の死体は?今頃どうなっている?
親を捨てたのに俺は良かったと言った?」
シンはまた吐いた。
もう胃液も出なかったが、それでも吐かずにはいられなかった。

当て所の無い怒りと悲傷と、後、得体の知れないぐちゃぐちゃした狂った物。
それ等がシンの体中を駆け巡り、
ウイルスの様に全身に伝染し、最後に頭に上った。

どうにかなってしまう。どうにかなってしまった。どうにかなっている。

シンの心は狂疾に侵された。戦争とは人をそうさせる病でもあった。

スポンサーサイト
by 我狼堂-PLUS!  at 13:35 |  小説・デビルブレイカーズ |  comment (0)  |   |  page top ↑
Comments
Comment Form
管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

我狼堂-PLUS!

Author:我狼堂-PLUS!
我狼堂-PLUS!へようこそ。

・当ブログ(以下当店)は、
 リンクフリーです。
・プロフィール一番上の画像が、
 当店のバナーとなっております。
・当店の画像・文章・記事等の著作物の無断転載を禁止します。

gkamebana.gif
kisi2rogo.jpg
我狼堂-PLUS!は、
SDFC -匠-および
SDFC外伝を応援しています。

★BB戦士・三国伝
BB戦士のレビューっぽいもの。ほぼ三国伝のみ

★SDFC系改造作品
SDFC等を使ったリペ・改造作品

★イベント投稿作品
他サイト様に投稿させて頂いた作品です

★SDガチャポンレビュー
SDガンダム系ガチャのレビュー

最近の記事
最近のコメント
カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

09月 | 2017年10月 | 11月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -


Tree-CATEGORY
リンク
このブログをリンクに追加する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。