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短編小説『鬼の皮』その23

第二十三回です。

がっちりとした心優しき四十代王シリニダスの熱き闘い……。

それでは、続きを読む、をどうぞ!


隣に紫葉の奴が顔を出してきて、心配していそうに表情を歪めている。

「賢治は旅に出たんだよ。何処か遠い所に……。だから、これでいいんだ」

俺は紫葉に出来る限り気を遣いつつ、賢治に別れの言葉を言った。

「あばよ、賢治」

勢い良く燃えて、賢治の皮が形を失っていく。

俺はその過程をしっかりと目に焼き付け、木田賢治の人生に幕を下ろしてやる。

「逆奇君……」

紫葉が神妙な顔で様子を窺ってきた。

「俺が一生口を閉じていれば何時かは収まるさ。
口で言う程簡単じゃないだろうけど、俺も男だ。
賢治との最後の約束だと思って、死ぬ時まで演じ切って見せる。
そうやって、今際(いまわ)の際(きわ)にこの話の主演男優賞を貰えるんだろうさ。
勿論賢治からトロフィーを貰ってやるのよ。
それくらいのわがままはな……糞……死んじまってたのに、気付いてやれなかった……。
俺はあいつの友達失格だ。それが俺の罪だわ……。
そんで、これから罰の演技が始まるって訳。
……頼むから俺の勝手には目を瞑(つぶ)っておいてくれ。頼む……」

俺は目から熱い物を流した。これくらいは神様も許してくれると思う……。

「それはいいけど……。主演女優賞を貰ってもいいかなって思ってるし」

紫葉が何かを呟いたが、声が小さくて良く聞こえなかった。

「何?」

「べ、別に何でもない!」

「そうか?悪いな。今度お前ん家(ち)のラーメン食べに行くわ」

そう言って、俺は青い瞳で紫葉京子に微笑み掛けた。

言い忘れてたけど、自分の旧姓はレストレンジと言いまして、
両親がアメリカから日本に帰化したので、逆奇という姓になったんだ。

レストレンジ。リバースストレンジ。逆の奇妙。逆奇といった具合で。

それで、何故か恥ずかしがっている紫葉なのだが、
そう言えば、どうして日誌を渡す事をあっさり引き下がったんだろう?

こんな事になるのが解っていたなら、絶対に引き下がったりしないはずだったろうに。

「なあ紫葉。何で日誌を渡すの諦めたの?これをやらせたくなかったんだろう?」

俺が聞いたら、紫葉は動揺した様に顔を背けた。

「何?言ってくれないと解らないよ」
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